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もし、あなたのスマホに「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが不在の為持ち帰りました。」といった不在通知のSMS(ショートメッセージサービス)が届いたら注意したほうがいい
なぜならネット犯罪が、宅配業者を装って、あなたの個人情報を騙し取ろうとしているから。
実際に、届いた不在通知のURLをクリックするなどして、見に覚えのない請求を受ける被害の相談が国民生活センターに寄せられている。
なので今回は、総務省や国民生活センターなどの情報を元に不在通知詐欺に対する基礎知識から被害に遭わない為の対策を5章構成で解説します。是非参考にしてください。
参考にしていただければ、不在通知詐欺の知識が身につき落ち着いて対処することができるので詐欺被害を回避することができます。
1.不在通知詐欺ってなに?
・宅配業者を装った詐欺
・相談件数は年々増加している
2.不在通知詐欺の被害事例
・「不在通知」のSMSが届きリンク先にアクセスしたあと、海外宛てにSMSが100回以上送信されていた
・「不在通知」のSMSを受け取りブラウザの更新をしたら、海外と国内宛てにSMSが送信されていた
・偽サイトにアクセスしたあとキャリア決済などを不正利用されてしまった
・「不在通知」のSMSが来てIDなどを入力したら、プラットフォームで決済されてしまった
3.不在通知詐欺に遭わない為の対策
・見に覚えがあっても安易に開かない
・セキュリティ対策アプリを導入する
・提供元不明のアプリをインストールする際は気をつける
・携帯電話会社などが提供する迷惑SMS・メール等への対策サービスを利用する
4.不在通知詐欺のURLをクリックしたら
・IDやパスワードを入力したら
・カード情報を入力したら
・アプリをインストールしたら
・各所に相談
5.まとめ;不在通知詐欺の基礎知識と対策
1.不在通知詐欺ってなに
この章では、不在通知詐欺の基本知識について解説します。
宅配業者を装った詐欺
不在通知詐欺は、SMS で「佐川急便」や「クロネコヤマト」などのような実在する宅配業者になりすまして、不在通知を装ったメッセージが送られてくるというものです。
例えば下記のようなメッセージです。
【お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが不在の為 持ち帰りました。 下記よりご確認ください。 http://●●●.com】
不在通知詐欺のメッセージは、一見本物の不在通知メッセージのように見えますが、偽サイトに誘導するためのURLが記載されており、偽サイトにアクセスして【荷物追跡アプリ】など不正なアプリのインストールをするように誘導されインストールした結果、身に覚えのない通信料を請求されるケースやアクセスした偽サイトでID・パスワード、暗証番号、認証コード等を入力するよう促され入力した結果、クレジットカードなどが不正利用されるケースなどがあります。
相談件数は年々増加している
SNSに届く不在通知は、実在する宅配業者を名乗っているうえ、誘導された先のサイトやアプリも表面上は実在する会社そっくりに作られています。
そのため、国民生活センターへの不在通知詐欺の相談件数は、
- 2018年度が3,995 件
- 2019年度が4,344 件
- 2020年度が 4,377 件
と2018年以降増加の傾向にあります。
性別や年齢を見てみると、男女共に60歳代〜70歳以上が全体の47.6%を締めており、高齢者の相談件数が高い水準にあります。
高齢者の相談件数が、多い理由として3点が上げられます。
- 実在する宅配業者からの連絡なので不信感を持ちにくい
- 高齢者のひとり暮らしや高齢者だけの世帯が多く、すぐに相談できる相手がいない
- IT機器を使用している高齢者が増えたこと
こうした理由にともない、高齢者が不在通知詐欺のトラブルに巻き込まれるケースが急速に増加しています。
■ 不在通知詐欺とは宅配業者を装ってSNSを送り偽サイトに誘導して情報などを盗む詐欺
■ 男女共に60歳代〜70歳以上が全体の47.6%を締めている
■ 届いた不在通知は一見本物にみえてしまう
2.不在通知詐欺の被害事例
前章では、【不在通知詐欺とは?】について解説しました。この章では、【不在通知詐欺の被害事例事例】を解説します。
SNSに届いた不在通知のURLをクリックして、誘導された偽サイトでアプリをインストールしたり、個人情報を入力したことにより、次のような事例が国民生活センターに報告されています。
「不在通知」のSMSが届きリンク先にアクセスしたあと、海外宛てにSMSが100回以上送信されていた
スマートフォンに宅配荷物の不在通知のSMSが届き、確認するためリンク先にアクセスした。 すると何かダウンロードするような画面になったが、すぐ元に戻ったので静観していた。数日後、見知らぬ複数の相手から電話の着信があり、不在配達の荷物の受け取りについての申し出を受けたので「私は無関係だ」と伝えて電話を切った。
その後、電話番号を変更するため携帯電話のショップを訪れ、請求内容を確認したところ、SMSが届いて以降、私の電話番号から海外宛てにSMSが 100 回以上送信されているとのことで、通信料を1万円以上請求されていた。請求を取り消してほしい。
(2020年8月受付 40歳代 男性)「不在通知」のSMSを受け取りブラウザの更新をしたら、海外と国内宛てにSMSが送信されていた
不在通知」のSMSを受け取りブラウザの更新をしたら、海外と国内宛てにSMSが送信されていた
宅配便の不在通知のSMSを受け取り、記載されているURLにアクセスしたところ、ブラウザのアイコンが出てきて、「更新してください」とあったので更新してしまった。この時に不正アプリをインストールしてしまったようだ。
その日のうちに知らない人から「いつ配達できるか」といった内容の電話が多くかかってきた。その後、携帯電話会社から請求書が来たので、明細を確認すると海外宛てのSMSが100通、国内宛ても100通ほど自分のスマートフォンから送られていた。送信されたSMSの料金が1万円 以上となっており、支払いたくない。
(2020年8月受付 30歳代 女性)偽サイトにアクセスしたあとキャリア決済などを不正利用されてしまった
数か月前にスマートフォンに宅配便の不在連絡のようなSMSが届いたので、記載されていた URLにアクセスした。その時に何を入力したのか明確には覚えていないが、氏名などの個人情 報を入力して返信してしまったかもしれない。その後、約 11 万円がキャリア決済されていて、電 子マネーが購入されていることが分かった。 (2020年5月受付 40歳代 男性)
「不在通知」のSMSが来てIDなどを入力したら、プラットフォームで決済されてしまった
配便業者から不在配達のSMSが来て、URLをクリックしたらホームページが出てきた。 そこにプラットフォーム事業者のID、パスワードを入力したら、約9万円をプラットフォーム で決済されてしまった。もう、お金は戻らないだろうか。
(2020年4月受付 40歳代 男性)引用元;国民生活センター
SNSに届いた不在通知のURLをクリックして、誘導された偽サイトでアプリをインストールしたり、個人情報を入力したことにより、上記のような被害を受ける危険性があることを理解していただけたでしょうか。
次の章では、被害に合わない為の対策を解説します。
■ 遠隔操作でSNSを国内外に送信され、その費用を請求される
■ キャリア決済・プラットフォーム決済を不正に利用される
3.不在通知詐欺に遭わない為の対策
前章では、【不在通知詐欺の被害事例】を紹介しました。この章で、【不在通知詐欺の被害に遭わない為の対策】を解説します。
あなたや周りの人が不在通知詐欺の被害に遭わない為の対策として基本の4ポイントを紹介します。
見に覚えがあっても安易に開かない
SNSに届いて不在通知は、一見本物に見えるかもしれませんが、宅配業者は基本的にSMSによる集配の案内は行っていません。
宅配業者側もこのことを明記して注意喚起を行っていますのでSNSに届いた不在通知は、開封や返信せずに削除しましょう。開封しても本文内に記載されているURLをクリックしないようにしましょう。
セキュリティ対策アプリを導入する
もし、お持ちのスマホにセキュリティ対策アプリを導入していない場合は、すぐに導入しましょう。
セキュリティ対策アプリは、不正なアプリを検知したり不正なWebサイトへのアクセスを防いだりしてくれるので、仮に不在通知の本文に記載されているURLをクリックしても、被害に遭う可能性を減らすことが可能です。
ネット犯罪は、不在通知詐欺だけでなく様々な手口があるので、総合的に対応してくれるセキュリティ対策アプリの導入をおすすめします。
提供元不明のアプリをインストールする際は気をつける
不在通知詐欺の不審なアプリは、公式のアプリマーケット(Google Play等)からは配信されていません。
公式マーケット以外で配信されるアプリを「提供元不明のアプリ」といいます。そのようなアプリの中には、今回の事例のように危険なものもあります。 そのため、提供元不明のアプリをインストールするときは、細心の注意が必要です。
Androidスマートフォンの場合、不正なアプリをインストールすると、被害事例にあるように、ネット犯罪者の遠隔操作により複数の宛先に大量のSMSを送ってしまう可能性があります。
なので、Androidスマートフォンをお使い場合はセキュリティ設定で、「提供元不明のアプリインストール」を許可をオフにしてください。
許可をオフにすることで、公式マーケット以外からアプリをインストールしようとする場合、インストールをブロックする警告が一旦表示されます。
そこから先の設定には進まず、インストールをキャンセルしてください。
携帯電話会社などが提供する迷惑SMS・メール等への対策サービスを利用する
携帯電話会社などが提供する迷惑SMS・メール等への対策サービス機能があるのをご存知ですか? 機能を利用すれば不在通知詐欺などの迷惑メールをブロックできるなど、安全性を高める事ができます。 設定方法は各携帯会社のホームページでご確認ください。
合わせて、スマートフォンは定期的にシステムのアップデートされており、アップデート内容のなかには、脆弱性(弱点)の対策が行われていることも多くあります。不在通知詐欺などで用いられるアプリは、こうした脆弱性を狙う可能性があるため、スマートフォンのシステム状態は常に最新にすることが重要です。 スマートフォンのアップデート通知が届いた際には、できるだけ早く対応しましょう。
この章では、被害に遭わない為の対策を4つ解説しました。解説した対策は、簡単に実施できる基本対策ですので、すぐに実施することをオススメします。
次の章で、【不在通知詐欺もURLをクリックしたら】を解説します。
■ 届いた不在通知のSMSは安易に開かない
■ 総合的に対応してくれるセキュリティアプリを導入する
■ 提供元不明のアプリをインストールする際は気をつける
■ 各携帯会社が提供してい対策サービを利用する
4.不在通知詐欺のURLをクリックしたら
前章では、【不在通知詐欺のセキュリティ対策】を解説しました。この章で、【不在通知詐欺のURLをクリックしたら】を解説します。
不在通知詐欺の中には、URLをクリックしただけで自動的にアプリをインストールしてしまう危険なものもあります。
なので、安易にURLを開かないことが一番の対策。
ですが万が一、URLを開いてアプリのインストールやパスワードなどの個人情報を入力してしまったと気付いたら、すぐに以下の対応を取りましょう。
IDやパスワードを入力したら
誘導された先の偽サイトでID・パスワードや暗証番号等を入力しすると、キャリア決済などを不正利用されたり、自分の契約情報を閲覧・変更されたりしてしまう危険性があるので、偽サイトに情報を入力したと気付いた場合のほか、身に覚えのない通知や決済メールなどが届いた場合には、すぐにID・パスワード等を変更し、決済の請求が発生していないかを携帯電話会社等に確認しましょう。
もし、ID・パスワードを他のサービスでも使いまわしている場合は、他のサービスでも同様に不正利用されてしまう可能性があるので、二次被害を防ぐために、それらのサービスのIDやパスワードも変更しましょう。
カード情報を入力したら
クレジットカードなどの情報を入力してしまったと気付いた時点で、クレジットカード会社に連絡して対象のカードを停止してもらいましょう。
カード情報などは、ネット犯罪の温床と言われている【ダークウェブ】で売買されてしまうので、放置すると被害が大きくなります。
アプリをインストールしたら
アプリをインストールしてしまった場合には、スマートフォンを機内モードに設定し、周りと接続ができないようにしてから、すぐにアプリを削除しましょう。
Androidのアプリを削除する方法
- Google Play ストア アプリ を開きます。
- 右上にあるプロフィール アイコンをタップします。
- [アプリとデバイスの管理] [管理] をタップします。
- 削除するアプリの名前 [アンインストール] をタップします。
IPhoneのアプリを削除する方法
- ホーム画面で、アンインストールしたいアプリをロングタッチ(軽めに長押し)します。この時、文字が出てもそのまま押し続けるとアプリが震え、左上に×ボタンが表示されます。
- アンインストールしたいアプリの左上の[×]をタップします。
- [削除]をタップします。
- ホームボタン搭載機種では、ホームボタンを押すとホーム画面に戻ります。ホームボタンのない機種では、画面右上の[終了]または[完了]をタップするとホーム画面に戻ります。
また、より安全な対応策としてスマートフォンの初期化も検討しましょう。
自分では気付かないままアプリをインストールしていたというケースもありますので、 自身のスマートフォンから勝手にSMSが送信されているなどの不審な点があったら、アプリがインストールされていないか確認してください。
各所に相談
間違えてURLをクリックしてしまい不安に思ったりトラブルに遭ったりした場合は、一人で悩まずに最寄りの消費生活センター等や警察に相談してください。
- 消費者ホットライン:「188」
- 警察相談専用電話「#9110」
この章では、不在通知のURLをクリックしてアプリのインストールや個人情報を入力してしまった時の対処方法を解説しました。
大切なことは、気付いた時点で周りに相談するなどの対を応することです。
次の章で、この記事のまとめに入ります。
■ ID・パスワードは変更する
■ クレジットカードの停止をカード会社に連絡する
■ アプリは削除する
■ 一人で悩まずに相談する
5.まとめ;不在通知詐欺の基礎知識と対策
不在通知詐欺は、「お荷物をお届けにあがりましたが不在の為持ち帰りました。ご確認ください。」と、宅配業者を個人情報を盗んだりする詐欺で、年々被害も増加しています。
宅配業者からという身近で不信感を持ちづらい上、被害に遭うだけではなく、気づかないうちに加害者になってしまう可能性がある恐ろしい手口です。
ですが、知識を身に着け落ち着いて以下のポイントを実践するれば、被害を回避することができます。
- 安易にSMSに届いた不在通知を開かない
- セキュリティ対策アプリを導入する
- 提供不明アプリをインストールする際は気をつける
- 携帯会社が提供している迷惑メール対策機能を利用する
- ID・パスワードを入力したと気付いた時点で変更する
- クレジットカード会社に連絡してカードを停止してもらう
- 怪しいと思ったアプリは削除する
- 不安だったり被害に遭ったと思ったら警察などに相談する
今回は、総務省と国民生活センターなどの情報を元に詐欺被害に遭わない為の知識と対策をお伝えしました。是非参考にしていただき、不在通知詐欺の被害に遭わないようにしてください。
最後に、今回お伝えしたかった最も重要なことは【不安がある時は一人で悩まずに周りに相談する】と言うことです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。 以上「スマホ決済サービスの不正利用を解説!被害の事例とセキュリティ対策について」の記事でした。See you later