Illustratorで、オブジェクトの幅や高さを毎回手作業で確認していませんか。
図面、レイアウト、ラベル、カットデータなどでは、寸法や間隔を確認する場面がよくあります。
少しの確認なら手作業でもできます。
でも、複数のオブジェクトを測ったり、寸法線として残したりする場合は、思ったより時間がかかります。
幅、高さ、パスの長さ、面積、オブジェクト同士の間隔。
こうした計測をまとめて行えるように、Illustrator用の寸法・計測スクリプトを用意しました。
寸法線や数値をIllustrator上に表示できるので、確認用の資料作成や作業メモにも使いやすいです。
ーProfileー
Illustrator歴15年以上のデザイナー。
本ブログでは、Illustratorのスクリプト活用・業務効率化を発信しています。
関連記事:無料で使えるIllustratorスクリプト一覧
寸法計測スクリプトでできること

このスクリプトは、Illustratorで選択したオブジェクトの寸法や距離を測るためのツールです。
外形の幅・高さだけでなく、アンカー2点間の距離、パスの長さ、面積、複数オブジェクトの間隔も計測できます。
計測した数値は、Illustrator上にテキストや寸法線として表示されます。
作業中の確認だけでなく、説明用のデータを作るときにも使いやすいスクリプトです。

主な機能
主な機能は、以下の5つです。
- 選択オブジェクトの幅・高さを寸法線付きで表示できる
- アンカーポイント2点間の直線距離を表示できる
- パス全体、または同じパス上の2点間の長さを表示できる
- 閉じたパスや複合パスの面積を表示できる
- 複数オブジェクト同士の水平・垂直方向の間隔を表示できる
文字サイズ、引出し距離、小数点、縮尺、線種なども設定できます。
また、必要に応じて計測結果の合計表示、一覧表示、CSV書き出しにも対応しています。
細かい設定もできますが、基本的には「何を測るか」を選んで実行するスクリプトです。
こんな作業におすすめ
このスクリプトは、Illustrator上で寸法や距離を確認する作業に向いています。
たとえば、以下のような場面です。
- 図面風のデータに寸法を入れたい
- ラベルや看板データのサイズを確認したい
- オブジェクト同士の間隔を確認したい
- パスの長さや図形の面積を確認したい
- 計測結果を一覧やCSVで残したい
特に、複数のオブジェクトを何度も測る作業では便利です。
手作業でひとつずつ数値を確認していると、見落としや転記ミスが起きやすくなります。
寸法計測スクリプトを使えば、選択したオブジェクトに対して、必要な計測をまとめて行えます。
ダウンロードと対応環境

ここからは、スクリプトのダウンロードと対応環境について紹介します。
このスクリプトは無料で使えます。
ただし、Illustratorの環境によって動き方が変わる場合があります。
仕事のデータでいきなり使うのではなく、まずはコピーしたデータで試してください。
ダウンロード
以下のボタンから、寸法計測スクリプトをダウンロードできます。
ダウンロードしたスクリプトでは物足りない場合は、自分の作業に合わせてスクリプトを作る方法もあります。
自作する方法と生成AIを使う方法の違いは、以下の記事で比較しています。
対応環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応アプリ | Adobe Illustrator |
| スクリプト形式 | JSX |
| 対応OS | macOS / Windows |
| 対象 | 選択オブジェクト、アンカーポイント、パス、閉じたパス、複合パス、アウトライン済み文字、複数オブジェクト |
| 動作確認 | 要確認 |
このスクリプトは、Illustrator上の選択オブジェクトを対象にしています。
モードによって、必要な選択内容が変わります。
たとえば、外形寸法ではオブジェクトを選択します。
2点間の計測では、ダイレクト選択ツールでアンカーポイントを2点だけ選択します。
面積を測る場合は、閉じたパス、複合パス、アウトライン済み文字が対象です。
画像、未アウトライン文字、開いたパスなどは、正しく計測できない場合があります。
本番データで使う前に、必ずテスト用のデータで動作を確認してください。
使い方

ここからは、寸法計測スクリプトの使い方です。
基本の流れは、スクリプトを実行してから、計測したいオブジェクトを選択し、計測モードや表示設定を選ぶだけです。
はじめて使う場合は、コピーしたデータで試してから本番データに使ってください。
まずは、スクリプトを使う流れを画像で確認しておきます。

スクリプトを初めて使う場合は、ダウンロード後にIllustratorへ読み込む必要があります。
入れ方がわからない方は、以下の記事で確認できます。
基本の使い方
まず、Illustratorでスクリプトを実行します。
実行すると、寸法・計測ツールの画面が開きます。
ツール画面を開いたまま、計測したいオブジェクトを選択できます。
基本の手順は以下です。
- 1. スクリプトを実行する
- 2. 計測したいオブジェクトを選択する
- 3. 計測モードを選ぶ
- 4. 必要に応じてヨコ・タテを選ぶ
- 5. 文字サイズを設定する
- 6. 引出し距離を設定する
- 7. 小数点の表示桁数を選ぶ
- 8. 縮尺を選ぶ
- 9. 線種と線幅を設定する
- 10. 必要に応じて合計・一覧・CSVを選ぶ
- 11. 「実行」を押す
外形寸法を入れたい場合は、「外形」を選びます。
ヨコ寸法を出したい場合は「ヨコ」にチェックを入れます。
タテ寸法を出したい場合は「タテ」にチェックを入れます。
2点間の距離を測りたい場合は、ダイレクト選択ツールでアンカーを2点だけ選びます。
そのあと「2点間」を選んで実行します。
パスの長さを測りたい場合は、「パス長」を選びます。
同じパス上の2点を選んだ場合は、その2点間のパス長を表示します。
パス全体を選んだ場合は、選択パス全体の長さを表示します。
面積を測りたい場合は、「面積」を選びます。
閉じたパス、複合パス、アウトライン済み文字が対象です。
オブジェクト同士の距離を測りたい場合は、2個以上のオブジェクトを選んで「間隔」を選びます。
このモードでは、外形同士の水平または垂直方向の距離を表示します。
斜め方向の最短距離ではありません。
計測結果は、「寸法」レイヤーに作成されます。
「既存削除」にチェックを入れると、このスクリプトで作成した過去の寸法表示を削除してから、新しい計測結果を作成します。
うまく動かないとき
うまく動かないときは、まず選択している内容を確認してください。
このスクリプトは、計測モードによって必要な選択方法が変わります。
よくある原因は以下です。
- ドキュメントを開いていない
- オブジェクトを選択していない
- 2点間モードでアンカーを2点だけ選択していない
- パス長モードで同じパス上の2点を選べていない
- 面積モードで開いたパスや画像を選んでいる
- 未アウトライン文字を面積計測しようとしている
- 間隔モードでオブジェクトを1つしか選んでいない
- オブジェクト同士が重なっていて間隔を取得できない
- 文字サイズや線幅に数字以外を入力している
- ロックされたオブジェクトを選択している
まずは、単純な四角形を1つ作って、外形寸法が動くか確認してください。
外形寸法が動く場合は、スクリプト自体ではなく、選択しているオブジェクトやモードの組み合わせが原因の可能性があります。
面積を測る場合は、閉じたパスかどうかを確認してください。
テキストの面積を測りたい場合は、アウトライン化したコピーで試してください。
それでも動かない場合は、Illustratorの環境やスクリプトの実行方法が原因かもしれません。
詳しい対処法は、以下の記事にまとめています。
関連記事:Illustratorスクリプトが動かない時の解決策
使用前の注意点

本記事で紹介しているスクリプトは、商用利用も可能です。
ただし、スクリプトを実行すると、Illustrator上に寸法線や数値などが作成され、データの内容が変更されます。
予期せぬエラーやデータ損失を防ぐため、使用前に以下の注意事項と免責事項をご確認ください。
バックアップについて
スクリプトを実行する前に、必ずIllustratorデータを保存してください。
このスクリプトは元データを直接変形しませんが、寸法線や数値などの新しいオブジェクトを作成します。
「既存削除」を使う場合は、削除してよい寸法表示か確認してから実行してください。
使用前に確認しておきたい点は、以下の通りです。
- スクリプト実行前にデータを保存する
- コピーしたデータで動作確認する
- 計測モードと選択内容が合っているか確認する
- 寸法線や数値の位置を確認する
- 縮尺や小数点の設定を確認する
- CSVを書き出す場合は保存先を確認する
- 入稿前や納品前は、数値を必ず目視で確認する
寸法、パス長、面積は、パス情報をもとに計測します。
効果、アピアランス、線幅、画像、未アウトライン文字などは、見た目どおりに反映されない場合があります。
そのため、このスクリプトの数値は作業補助として使い、最終確認は必ず行ってください。
商用利用・著作権について
使用にあたっては、以下の内容をご確認ください。
- ご利用はすべて自己責任でお願いいたします
- スクリプトの使用によるトラブルや損失について、当方は一切の責任を負いません
- 商用利用における成果物の品質や結果についても、当方では責任を負いかねます
- 本スクリプトの著作権は制作者に帰属します
- 無断での転送・販売・再配布は禁止いたします
支給データや入稿データに使う場合は、素材、画像、フォント、配置PDFなどの扱いにも注意してください。
このスクリプトは、著作権や使用許諾を確認するものではありません。
また、寸法や面積の計測結果が、加工・製造・印刷上の最終保証になるわけではありません。
便利なスクリプトですが、本番データで使う前には、必ず保存と動作確認を行ってください。
まとめ:寸法確認はスクリプトで効率化できる

今回は、Illustrator上で寸法や距離を計測できるスクリプト〖scaleAdd〗を紹介しました。
外形寸法、2点間距離、パス長、面積、オブジェクト間隔を測れるので、確認作業や説明用データの作成に使いやすいスクリプトです。
寸法線や数値をIllustrator上に残せるため、作業メモとしても使えます。
合計、一覧、CSV出力にも対応しているので、計測結果をあとから確認したい場合にも便利です。
ただし、寸法や面積はパス情報をもとにした計測です。
線幅、効果、アピアランス、画像、未アウトライン文字などは、正確に反映されない場合があります。
最終的な寸法確認は、必ず作業者側で行ってください。
ほかにも自動化できる作業がないか探したい方は、無料スクリプト一覧から次に使えそうなものを探してください。
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