訪問していただきありがとうございます。
- アウトライン漏れがないかチェックしたい
- アウトライン化されていないファイル名のみ抽出したい
- フォルダ内のaiファイル全てを調べたい
入稿の為にテキストをアウトライン化したつもりでも、実際はされておらず再入稿になった経験がある人は多いですよね
その経験から、入稿前には再度ファイルを開きテキストがアウトライン化されているかをチェックしていることでしょう。
しかし、この確認作業は手間と時間がかかりますよね。特にファイルが大量にあるときは尚更です。
そこで、今回は【テキストがアウトライン化されているかチェックしてくれる】Illustrator用のスクリプトを紹介します。
このスクリプトを使えば、ファイルを開かずにテキストがアウトライン化されているかチェックできるため、認作業の手間と時間を削減することができます。
本記事では、スクリプトのソースコードも掲載していますので、自作するさいの参考にしてください
それではどうぞ
Profile
この記事を書いている私は、DTPデザイナーとしてIllustratorの操作経験が15年以上あり、スクリプトも自分の業務で必要になったものを自ら作成し、デザイン作業の効率化を図っています。
最近では、当ブログでも自作スクリプトを公開しています。
【アウトラインチェック】スクリプトの概要
まず、このスクリプトについて解説します。
開発
このスクリプト（OutLine_Check.jsx）は、JavaScript言語をベースに私が自作したIllustrator用のスクリプトです。
主な機能としては、選択したフォルダ内に含まれるすべてのaiファイルを読み込み、テキストがアウトライン化されているかを確認し、その結果をデスクトップに書き出します。
具体的には、以下の通りです。
・フォルダ内のaiデータ全て読み取る
・テキストがアウトライン化されているかチェックする
・アウトライン化されていないファイルのファイル名を抽出する
・デスクトップにテキスト形式で書き出す
ダウンロード
本スクリプトは、下記からサンプルとしてダウンロードすることができます。
使用上の注意や免責については「注意事項と免責事項」に記載していますので、必ずお読みください
ダウンロード：OutLine_Check.jsx
スクリプトの使い方
本スクリプトは、下記のSTEPで使うことができます。
- STEP１．ファイルメニューからスクリプトを選択
- STEP２．【OutLine_Check.jsx】を選択
- STEP３．対象のaiファイルが入っているフォルダを選択
- STEP４．書き出されたテキストで結果を確認
なお、次の記事ではそもそもIllustratorスクリプトってどうやって使えばいいのか、活用事例を交えながら紹介しているので良ければ参考にしてください。
動作チェック
・IllustratorCS6【Win】
・Illustrator2024【mac】
で、動作チェックをおこないました。
【アウトラインチェック】スクリプトのソースコード
ここでは、OutLine_Check.jsxの動作フローと処理条件がわかるソースコードを紹介します。
説明用のコメントアウトも含まれていますので参考にしてください。
なお下記の記事では、Illustratorスクリプトを自作する方法についてサンプル事例を交え解説しているのでよければ参考にしてください。
ソースコード
var search = ''; //検索ワード
var results = [];// 結果を格納する配列
//メイン処理 ここから
var selFolder = Folder.selectDialog("フォルダを選択してください");// フォルダを選択
if (selFolder) {
var files = selFolder.getFiles("*.ai"); // 指定されたフォルダ内のすべての.aiファイルを取得します
for (var i = 0; i < files.length; i++) { //.length：ファイル数を数える
var aiFile = new File(files[i]); //Fileオブジェクトのopenメソッドを使用してファイルを開き、readやwriteメソッドを使用してファイルの内容を読み書きできるようにする
var fileName = File.decode(files[i].name); //.name:ファイル名の取得 .decode:文字化け対策
readFile(aiFile,fileName);
}
wrieFile(results);
}
//メイン処理 ここまで
//ファイルの読み込み処理 ここから
function readFile(aiFile,fileName) {
if(aiFile.open('r')){ //ドキュメントの読み込み
while (!aiFile.eof){ //一番最後まで繰り返す
if(aiFile.readln().match (search)) { //読み込んだファイルテキストから一致する場合
results.push (fileName);
break; //一致した時点でループの終了
}
}
aiFile.close();//ファイルオブジェクトを閉じる
}
}
//ファイルの読み込み処理 ここまで
//ファイルの書き出し処理 ここから
function wrieFile(results){
if(results.length === 0 ){
alert ('全てアウトライン化されています。');
} else{
var outTxt = new File(Folder.desktop + "/NotOutLine.txt"); //保存先とファイル名
if(outTxt.open('w')) {//ファイルの書き込みモード
outTxt.write(results.join('\n'));//ファイル名を書き込み .join('\n'):改行を追加
outTxt.close();//ファイルオブジェクトを閉じる
alert("結果をデスクトップに NotOutLine.txt で書き出しました。");
} else {
alert(" NotOutLine.txtの書き出しに失敗しました。");
}
}
}
//ファイルの書き出し処理 ここまで
注意事項と免責事項
本記事に記載してあるスクリプトを実行した結果生じるトラブルに関しては一切の責任を負いません。ご利用は自己責任にてお願いいたします。
またIllustratorのアップデートにより動作が変わってしまう可能性もあります。アップデートによる動作の不具合に関しては、対処しかねるので予めご理解ください。
最後に本記事で配布しているスクリプトを無断で転送・販売・配布することは禁止いたします。
【アウトラインチェック】スクリプトのまとめ
本記事では、テキストのアウトライン化をチェックしてくれるIllustrator用のスクリプトを紹介しました。
スクリプトの機能をおさらいすると
- フォルダ内のaiデータ全て読み取る
- テキストがアウトライン化されているかチェックする
- アウトライン化されていないファイルのファイル名を抽出する
- デスクトップにテキスト形式で書き出す
このスクリプトを入稿前に利用することで、テキストがアウトライン化されていないことによる再入稿を防ぐことができます。ぜひ、ダウンロードして活用してみてください。
なお、ここまで読んでIllustratorスクリプトについて詳しく知りたくなった方は、次の記事でおすすめの書籍とWEBサイトについて紹介しているので良ければ参考にしてください。
というわけで今回は以上です。
『Illustratorのアウトラインチェックを簡単に！スクリプトで手間を省く方法』を最後までお読みいただきありがとうございました。
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